モリリンの腹黒ゲーム開発
 #6 研修っぽいゲーム?

  • 2011年12月06日

 社員証を見せることで神田を納得させた。
 新製品開発の手順を思い出す。まずやるべきは――
「まずは研修ソフトのコンセプト決めでしょうか」
 神田は腕を組んだ。
「……森下さんはうちのゲームやったことあるのかな?」
「『ゆあろん』やりました!」
「それだけ?」
「え、はい」
「新製品開発の経験は?」
「『ダイノス』リメイクプロジェクトにいました。えと、世界観や人物の設定を……」
「『ダイノス』か。あれは既存の製品のリメイクだよね」
「え?」
 その言葉に戸惑う。どういう意味だろうか。
「研修ソフトをゲームの延長にするつもりはない。研修っぽいゲームではダメだ。ユーザーに刺さらない」
 神田の語気が荒くなった。口を挿む隙がない。
(変人だと思ったけど、けっこう熱い人なのかな)
「ゲーム開発という枠を外して考えるべきだと思う。研修とは、教育とは、なにが必要なのか、なにが求められているのか。いや、それよりも! 森下さん、君の経験を!」
 神田が口を閉ざし、鋭い視線を浴びせる。
「な、なんでしょう?」
「『ダイノス』ミヨ少尉の直営店限定フィギュア手に入らない? 水着のやつ」
「え、えと……」
(ただのオタクかも……)

to be continued

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