モリリンの腹黒ゲーム開発
 #5 天才か変人か

  • 2011年12月05日

「……で、なんだったかな」
 汚れたTシャツにジーンズ姿の男がモリリンをにらみつける。ボサボサの髪、整った顔、無精ヒゲ、細い指、金色のベルト、長い脚、そして裸足。
(絶対ヘンなヒトだよ……)
 深呼吸してから口を開く。
「本日より配属になりました、森下凛です。よろしくお願いします!」
 男はどうやらメガネを探していたようだ。
「で、なんだったかな」
 こちらの話はまったく聞いていない。
「あの、今日からこちらで働く……」「そうか。僕は神田貴志。よろしく。いちおうここの責任者。まあ座りなよ。ゲーム作ったりしてる。まずはマシンの設定か。パソコンは使ったことある?」
 どうやらこの男が上司らしい。神田が机に腰を下ろすのを待ってから、モリリンはキャスター付きのイスに腰掛けた。
「えと、PCは、まあ、使えますけど」
「最近の若い子は優秀だな。じゃあ適当に好きなのを選んで起動して。マニュアルがそのへんのバインダーにあるから。それ読みながら進めて。あと履歴書くれるかな。人事がうるさいんだ」
「履歴書?」
「ああ、無かったらとりあえず学生証とか、生徒手帳でもいいよ。学校近いの?」
「……わたし、社会人なんですけど」

to be continued

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