モリリンの腹黒ゲーム開発
 #4 美少女のいる職場

  • 2011年12月02日

 重そうなドアを2度ノックしたが、返事はない。遠慮がちに「企画8課」と書かれたプレートは、ドアの上で傾いていた。
(うーん、どうしようかな……)
 廊下を振り返ると、ひびの入った壁、うす汚れた床、点滅する蛍光灯が目に入る。予算が無い職場のイメージが強まった。
 意を決し、ドアノブを引っ張ると、あっさりと開いた。室内は明るい。
「し、失礼しまーす」
 小さな事務所だった。普通のマンションに例えると2LDKくらいだろう。ゆっくりと全体を見回すが、人の姿は見えない。机にはPCが数台並んでいるようだが、資料やなんかがごちゃごちゃと盛られモニターを覆っている。右手の壁には美少女キャラクターのポスターがところ狭しと貼られている。反対側の壁にはショーケースのような棚があるが、中身は美少女フィギュアで埋め尽くされていた。
(まあ、ゲームの資料ってことなんだろうけど……)
 なんだか空気が悪い。荷物を適当に置き、窓際へ寄る。
 足元にサンダルが転がっていた。
(これ、居酒屋のサンダルだ……なんでまた……ん?)
 窓際の机の下に、人間がひとり転がっていた。
「ええっ!? ちょっ、だ、大丈夫ですか!?」

to be continued

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