モリリンの腹黒ゲーム開発
 #2 頼れる先輩

  • 2011年11月25日

「――そんなわけで、さっそく企画8課に行ってもらえるかネ。詳しい話はそこで聞くように」
「え? さっそくって……いま、すぐ、ですか……?」
 メッシュ仕様の高級イスにふんぞり返った課長は、むすっとした表情を見せた。
「君ネ。いま言ったとおりなんだがネ。さっそくと言ったらさっそく……」
「課長、ちょっと待ってください」
 モリリンの背後から、落ち着いた声が聞こえる。振り返らなくとも分かる。尊敬する先輩、篠崎香織が現れたのだ。
「篠崎クン、なにかネ」
 黒髪ショートのパンツスーツ、何事にも手を抜かず面倒見もいい。そんな香織の身長は167cm。150cmのモリリンにとって、彼女は文字通り見上げる存在だ。
「森下さんは、6課でゲーム開発をする、という異動だったはずです。その為の企画も、前回の企画会議を通ってます」
 香織の援護射撃が課長を追い込む。
「企画はウチでひきとる」
「しかし、彼女はまだ2年目です。8課で火消しは……」
「篠崎クンが前に言ったとおり、森下クンは2年目ながら優秀だからネ。活躍してもらいたいんだよネ」
「せめて引き継ぎの時間を……」
 ぷるるるる、という電話のコール音が香織の言葉を遮った。

to be continued

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です