モリリンの腹黒ゲーム開発
 #1 新たな仕事

  • 2011年11月20日

「――というわけで、森下クン、君はネ、企画8課に行ってもらう」
 呼び出しを食らった森下凛は、浜課長の言葉に違和感を覚えた。
(え? スマホアプリの企画6課じゃ……なかったっけ)
 聞いていた話と違う。前回の会議で決定したことがひっくり返る。上司の意見と先輩の指示が合ってない。
(よくあること、だよね。ここで逆らっても意味ないよね……)
 入社して1年半。想定外の仕事であっても、自分自身を納得させることができるようになっていた。
 今にも崩れ落ちそうな書類の山に囲まれた浜課長は、何事もなかったかのように話を続ける。
「企画8課でネ、研修ソフトを開発してもらえるかネ。えーらーにんぐだネ」
「は、はあ……eラーニングですか」
 スマートフォン向けソーシャルゲームの企画を担当すると聞いていた。業務のかたわら、企画書をいくつか書き上げていた。課長の言葉通りの任務なら、用意していた企画はゴミ箱行きだ。スマホではなくPCに、娯楽ではなく学習に、アイテム課金ではなくダウンロード販売に、それぞれ意識を切り替えなければならない。
(うぅ、築城ゲームに力士育成ゲーム……せっかく考えたのに)

to be continued

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